自分だけじゃないと思える瞬間
今週のお題「星に願いを」
きっと誰もが、星に願いをかけた事がある。
それは自分がまだ何も知らない頃に、誰かが夜空を遠く見上げてそこにある何かに想いをはせているのを見たからだ。
何をしているの?
あの星にお願い事をすると願いが叶うんだよ。
願いってなに?
こうだったらいいな、って思っている事だよ。
もう少し大きくなってから行ったプラネタリウムで、いま見えている星はすでにその命を終えてそこには無い星かもしれない事を知った。
そして大人になってからは「こうだったらいいな」は、何かに願うのではなく自分で叶えていくのだと知った。
たとえその願いが自分の手におえない「こうだったらいいな」であっても、案外それは自分だけのものではない。
どんなに努力を注いでも叶えられないと思っているそれは、他の誰かがきっと叶えていく。
何故ならそれは、決して自分個人から発した訳でなく太古からの無数の人間の同じ願いが、自分の中のDNAに刻まれているからだ。
だから自分に命があるあいだは素直に、その自らのDNAが発する「こうだったらいいな」にその熱量を少しでも注いで、それを叶える一助であればいい。
胸を苦しくさせるほどに誰かの幸福を願っている時、自分はひとりじゃない。