貪欲なだけ。
ずいぶん前の事だけど、以前に勤めてた会社で「話し方で伝わる中身」的な研修の一環で、好きな詩を1つ選んで皆の前で朗読するというのがあった。
最初に頭に浮かんだのは金子みすゞやったけど、ちょっと可愛いすぎて私にはムリやなと思って、本屋の詩集のコーナーでアレコレ見てみようとしたけど、「声に出して読みたい日本語」っていう本のタイトルが目につき、それを購入。
ほんで、その本の中にあった萩原朔太郎の、光る地面に・・から始まる「竹」という詩に決めた。
なぜならその詩を読んでいると・・・
理想とする人生、過去に経験した痛み。個と集団、集団の中の個。私という人間はこの世に私のみだという事と、肉体を成すDNAの無数のバックグラウンド。こういった現実が全部、瞬間にパッと昇華されてしまった感じがしたから。
で、実際に研修で朗読した時はやっぱり恥ずかしく。でも、かすかにふるえ。から、かたき地面に・・に移るところからの一気に駆け上るカンジにきっと私の鼻の孔は開き気味やったんやろうなあと。
で、結局はそない自意識過剰にならんでも、実際は全く大した事なく、ほかの皆も自分の事で精一杯という。
まあ、ちょっとした思い出・・・。
ほかの受講者たちが、それぞれに用意してきた詩を頑張って朗読してた中でひとつだけ印象に残ってるのが谷川俊太郎の「朝のリレー」。
「カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき・・・」この始まりで、私の意識はパーンと大気圏の外へ飛ぶ。スバラシイ詩。
この詩をこの時に初めてじっくり聞いたんやけど、これを朗読した彼女とは、今も良いトモダチ。
とにかく私はいつも、何らかのキックマイアスを求めてるようなところがある。
そしてそれは常にどこからか与えられ、私は満足している。
そう言えば、「そんな返しあんのん!」っていうキックマイアスをくらった事を思い出したので書いとこ。
●会社でお昼ご飯を食べながらの出来事。
私「ほんで、その話が全く面白くもないしオチもなかってん。」←何かのテレビの話。
同僚の女性「なんで、面白い話をせなアカンのん?」
私「!!!」
●休日の同級生とランチ中での出来事。
私「その人のそういう生き方がスゴイと思って。私も頑張らなアカンな~と思って」←最近ちょっと色々シンドかってんけど・・みたいな話で。
同級生の女性「またそんな、人と自分を比べんでも・・」
私「!!!」
おわり。