3/27発行のNewsweek
目次
慰安婦問題
普段からこの週刊誌を買ってるわけではない。たまたま見たNewsweekの表紙が
「慰安婦の記憶」という題で、立ち読みしてみて興味深かったから購入した。
ずっと長い間、自分の中でこの慰安婦問題に対するスタンスがはっきりしない
ことが気持ち悪かった。
さりとて、書籍でもネットでもこの問題を学ぶには精神的に相当しんどい。
だいたい、自分の生活となんら関係ない事なのに、わざわざ悪意と非難の感情の
渦の中に自分の頭を突っ込んで考えるなんて自分にも他人にもお勧めできない。
だけどはた、と想像する。もし、そんな環境が慰安婦の問題を解決しない方が得な
人間の狙いだとしたら?
慰安婦問題に限らず、だれもが望む平和や安全とは真逆の現実がいつまでも地球上
から無くならないのは、悪い人間のほうが頭が良くて行動的で粘り強くてタフだか
らだ。
私は彼らより頭が悪く軟弱でズボラだ。ただ、考えることだけはやめられない。
なんらかの選択をしたくなった時に、YESかNOかを即座に答えられる自分でない
とイヤだ。
結果、私はこの記事を読んで良かった。ありがたいことに自分のスタンスを決める
事ができた。
記事の内容に興味ある方は、この3/27発行分と4/3発行分の2週に亘っての記事に
なっているので両方を手に入れて読んでください。
ここでその内容を言わんのかい!!
と思われても仕方ないんやけど、本当にそれを求めるなら自分のMoney and effort
を使わないと身にならない。
当ブログは啓発系じゃなく、どっちかというと癒し系(のつもり)です。
ホーキング博士の追悼記事
話は変わって、同じ3/27発行分の同紙に掲載されたホーキング博士の追悼記事に
ついて少し語りたい。
マーティン・リースという天体物理学者が書いた追悼記事だ。
↓引用
ケンブリッジ大学の大学院に進んだ1964年、筆者は研究室で2年先輩の学生に出会った。なんだか足元がおぼつかない様子で、しゃべるのも大変そうだった。それがスティーブン・ホーキングだった。
しばらく前に進行性の難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の診断が下り、博士課程を終えるのも無理かと言われていた。それでも彼は不吉な「死刑宣告」を乗り越え、なんと76歳まで生きた。それだけでも奇跡に近いことなのに、彼は世界で最も有名な科学者の1人にもなった。
この冒頭文から始まって、たった3Pのボリュームでホーキング博士のことを何も
知らない私でも、その人生を想像させるに充分な記事だった。
有名無名に関係なく偉大な人間のエナジーは、死んだ後も生きている人間の言葉で
いつまでも再現されていくんだなぁとあらためて思った。
↓引用
世界的に有名になると、ホーキングは多くの番組に取り上げられ、イギリスのみならず、アメリカでも日本でも講演には多くの聴衆が詰め掛けた。
(中略)
彼がこれほどの人気を誇ったのはなぜか。体の自由を奪われた頭脳が広大な宇宙を自由に旅していく姿に、人々が強く共感したからだろう。もし彼が宇宙ではなく、例えば遺伝子学の分野で同等な功績を上げたとしても、これほど人々の心をつかむことはなかったはずだ。
普段の生活の中で宇宙に思いをはせることなんかないのが現実やけども、終わり
が見えない厳しい逆境にさらされてそれでも自分を前へと立ち上がらせる動機は
ロマンやと思う。私は、ロマンが持てなかったら生きていくことがすごく困難に
なってしまう。
マズローの自己実現の欲求も一言で言えばロマンだと勝手に解釈している。
そして最後の方で、
↓引用
ホーキングはよくある浮世離れした、あるいはオタク的な科学者ではなかった。数々の失意や障害にもかかわらず、彼の人格は驚くほどゆがめられずにいた。旅行だけでなく、演劇やオペラの鑑賞も楽しんだ。しっかり常識をわきまえ、政治的な意見も堂々と表明した。
(私はオタクは好きやで)たとえ肉体は病気であっても、魂は健康でいることができる
と私は信じている。
ただ、それはとてもとても困難であるけども最終的にはそれが希望であり救いで
あると確信している。
こうして立派な肩書のある人物に追悼文を書かれるような人達だけでは決して
なく、きっと無名の多くの人間がそれをどこかで今この瞬間もやり遂げている
んだと思う。
私達がそれを知らないだけで。
ところで「博士と彼女のセオリー」という伝記映画があるらしい。
テレビ版の伝記ドラマもあって、「シャーロック」で有名な ベネディクト・
カンバーバッチがホーキング博士役をしているとの事。
知らんかった。この俳優さん好きやのに・・・。
おわり。